「神島でいかにしてめしを喰ったか…」
制作=1974年/8ミリ/20分/カラー
出演=目黒考二、沢野ひとし、椎名寛、小安稔一、石野田真幸、木村晋介、高橋勲
ロケ地=三重県・神島
あらすじ
怪しげな八人の男たちが神島でキャンプをして、ひたすら食って飲んで焚き火を囲んで歌った様子の記録。タイトルがすべてを表している。
椎名誠 自作を語る
東ケト会でキャンプに行った時、ひまつぶしのつもりで撮った映画です。キャンプに行くと海に潜ったり、山に登ったりして遊びますね。そういうときはぼくも遊んでて面白いから、全然カメラを回さないんですよ。でも夕方、メシを作るときになると、ぼくはあまりメシを作らないので、みんなが作っているのを記録していた。そうしたら、ひたすらメシを作って食っているシーンばっかりになってしまったんです。それで、こういうタイトルになってしまいました。 ナレーションから選曲まで、全部自分でやった完全なワンマン映画です。きちんと作ったのに一回しか見せないのはもったいないと思ってメンバーを集めて何度も上映しました。みんなが見飽きても、ぼくは強引に見せてました。目黒は未だにそのことを怒ってます。 (椎名誠 新潮文庫 1996年『自走式漂流記1944〜1996』より)