「白い馬」
ⓒ1994年、ホネ・フィルム
カラー35ミリ、ヴィスタヴィジョン、1時間46分、ドルビー・サウンド
製作総指揮=黒木利夫
製作=岩切靖治
企画=宇田川文雄
プロデューサー=中沢敏明、山本佳孝、ゼネメデル
脚本=岩田理生、山上梨香、椎名誠
撮影監督=高間賢治
音楽=木村勝英、伊藤幸毅
テーマ音楽=アンドレ・ギャニオン
出演=バーサンフー、ダシビルジェ、サラントゥヤー、ガントゥムル、ツェレンダン、ダギーランス、他
ロケ地=モンゴル
椎名誠 自作を語る
モンゴルとの合作映画で出演者はすべてモンゴル人、言葉もモンゴル語でオール・モンゴル・ロケを敢行という映画。これは初の海外ロケを行った作品で、なんだかぼくの映画というのは1作ごとに規模が大きくなっていってこわいぐらいでした。ただスケールが大きくなると障害や問題も増えるわけで、最も苦労してつくった映画といえます。 またこの作品も合宿形式でした。海外の、しかも広大な草原の真っ只中での合宿というのは予想以上に困難なものでしたが、そうしないと撮れない部分がいっぱいありました。もっと街中とか便利なところで撮ればいいんですけどね(笑)。 この作品は海外のいろんな映画祭に呼ばれました。製作だけでなく、公開の規模も広がっているわけです。賞をもらったりしました、ぼくの長編映画の中では完成度が一番高いものかもしれません。 (椎名誠 新潮文庫 1996年『自走式漂流記1944〜1996』より)